親族として供花を贈るべきか迷う場面は多いものです。特に、家族葬や供花辞退があると判断がむずかしく、遺族への配慮も欠かせません。
この記事では、供花を贈る親族の範囲や相場、宗教ごとのマナー、避けたいトラブルなどをわかりやすくまとめました。
親族として失礼にならない対応を知りたい人は、ぜひ参考にしてください。
供花を贈る親族の範囲はどこまで?

供花を贈る範囲は、親族だからといって一律に決まっているわけではありません。一般的な目安はありますが、葬儀の規模や遺族の意向によって変わります。
ここでは、供花を贈る際の親族範囲や判断基準を整理し、失礼にならない対応を解説します。
供花を贈る親族は4親等までが目安
結論から言うと、供花を贈る親族の範囲は「4親等まで」がひとつの目安です。兄弟姉妹・両親・子供をはじめ、叔父叔母やいとこなど、故人と一定の関係性がある親戚が含まれます。

葬儀では、祭壇の並びを整える都合もあるため、近しい親族を中心に供花が並ぶことが一般的です。また、遺族は式場や葬儀場の規模を踏まえて全体のバランスを考慮するため、親族側も負担にならない範囲で申し込む姿勢が求められます。
供花を贈るか迷うときには、喪主やご遺族に意向を確認すると安心です。
家族葬に参列しない親族は供花を控える
家族葬の場合、参列しない親族が供花を贈ると、遺族に負担をかけてしまう可能性があります。家族葬は「小規模で身内だけ」という方針が多く、祭壇の花数を最小限にしたい遺族も少なくありません。
もし訃報で「家族葬につき参列をご遠慮ください」と案内があったなら、供花も控えるのがマナーです。ただ、どうしても弔意を伝えたい場合は、香典や弔電を送る方法もあります。
親族として気持ちを表したい気持ちは自然ですが、式の運営や故人の遺志を尊重して判断しましょう。
また、生前に「静かに見送ってほしい」と望んでいたケースでは、供花や弔問を控え、自宅で静かに手を合わせる対応が適していることもあります。
葬儀に招かれていても遺族の意向に従う
葬儀に招かれている場合でも、供花の可否は遺族の意向を最優先にしましょう。
特に、式場の規模や祭壇の基調によっては、供花を並べるスペースが限られているケースもあります。遺族が「供花辞退」を選ぶのは、管理の負担を減らしたい、故人の希望を尊重したいなどの理由があるためです。
参列者が独自に供花を出すと、名札の整理や配置で関係者を困らせることもあります。親族として参列する場合も、まず喪主や葬儀会社へ確認し、意向に沿って手配する姿勢が大切です。
家族葬や供花辞退のときの対応

家族葬や供花辞退の案内がある場合は、一般の葬儀とは異なる配慮が必要です。規模を抑えたい喪家の意向や、式場の事情で供花を並べられないケースもあります。
ここでは、辞退時の正しい対応や、弔意を伝えるための代替方法について解説します。
辞退がある場合は供花は出さないのがマナー
供花辞退の案内があるときは、親族であっても供花を出さないのが基本マナーです。
辞退には「祭壇をすっきり整えたい」「家族葬の規模を保ちたい」などの意向があります。辞退を受けたうえで供花が届くと、遺族が対応に困ることもあるでしょう。
さらに式場側も配置の調整が必要になり、余計な気遣いを生む場合があります。
故人の希望が反映されていることもあるため、案内に沿って行動するのが安心です。判断に迷うときは、遺族へひとこと確認するとよいでしょう。
なお、仏教・神式・キリスト教など宗教による違いで辞退が行われることもあるため、まずは喪家の方針を確認することが大切です。
弔意を示したいときの代替手段
供花を控える必要がある場合でも、弔意を示す方法はいくつかあります。代表的なのは香典や弔電で、家族葬や小規模な告別式でも遺族の負担になりにくい形で気持ちを伝えられます。
また、親しい関係であれば、訃報を知らせてくれた喪主へ後日お悔やみの連絡を入れる方法もあります。宗教や宗派によっては献花や供物が適さないこともあるため、代替手段を選ぶ際も遺族の意向を尊重することが重要です。
どう表すか迷うときは、葬儀会社に相談すれば、関係性に合う方法を提案してもらえるでしょう。
親族が供花を出すときのポイント

親族として供花を贈るときは、相場や札名の書き方など、押さえておきたい基本があります。金額に明確な決まりはなく、故人との関係性や葬儀の規模によって適した範囲が変わるため注意が必要です。
親族が、供花を手配するときに役立つポイントをわかりやすくまとめました。
親族が贈る供花の費用相場
親族として贈る供花の相場は「1基1万5千円〜3万円程度」が一般的です。兄弟姉妹や両親など故人に近い親族は少し高めの生花を選ぶこともあり、状況に応じて調整できます。
地域の風習や葬儀場の規模によって金額が変わる場合もあるため、喪主や葬儀会社に確認すると安心です。また、複数人で連名にして費用を分担する方法もあり、親戚一同や兄弟一同という名義でまとめれば負担を抑えられます。
金額よりも、故人への敬意が伝わる形で手配する姿勢のほうが大切です。
親族が贈る供花の札名の書き方
供花の札名(立札)は、贈り主の立場が明確に伝わるように記載します。親族の場合は、関係性に合わせて次のような書き方が一般的です。
個人で贈る場合:フルネームを記載
夫婦で贈る場合:代表者名を大きく書き、横に配偶者名を添える
兄弟でまとめる場合:「兄弟一同」
親戚でまとめる場合:「親族一同」または「○○家 親族一同」
夫婦連名や代表者名義は、式場や宗教によって細かい決まりが異なる場合があります。名札の宛名に迷うときは、葬儀会社や花屋に確認しておくと安心です。
親族が供花を贈るときの注意点

親族として供花を贈る際は、マナーや宗教などの違いを理解し、遺族への配慮を欠かさないことが大切です。タイミングや手配の仕方を誤ると、思わぬ迷惑をかけるおそれがあります。
親族が、供花を手配する際に知っておきたい注意点をお伝えします。
事前に贈ってよいか遺族に確認する
親族であっても、供花を贈る前に遺族へひとこと確認するのが安心です。
葬儀には、喪主の意向が強く反映されており、祭壇の基調や式場の規模によって供花を並べられない場合があります。独自に手配すると、遺族がとまどうこともあるため、事前の確認は欠かせません。
連絡が取りづらいときは、葬儀会社を通じて確認する方法もあります。供花は「気持ちを届けるもの」だからこそ、遺族への配慮を最優先にしましょう。
葬儀会社や関係者と連携する
供花の手配では、葬儀会社や式場の関係者との連携が重要です。
祭壇の配置や搬入時間は式場によって決まりがあり、親族が個別に花屋へ依頼すると調整が難しくなることがあります。葬儀会社を通じて申し込めば、宗教や宗派に合わせた生花を選んでもらえるため、誤りを防ぎやすい点も安心材料です。
また、会場によっては外部の花屋からの持ち込みを控えるようお願いしているケースもあります。式場側と連携することで、親族として失礼のない形で供花を届けられるでしょう。
通夜または葬儀の開式前に届ける
供花は、通夜や葬儀の開式前に届けるのが基本です。式が始まってから届くと、祭壇の配置を整える時間が足りず、関係者に手間をかけてしまいます。
親族が贈る供花は、名札の確認や立札の設置が必要になるため、余裕をもって手配したほうが安心です。インターネット注文でも、配達時間が細かく指定できるサービスを選べば確実に届けられます。
遅れが心配な場合は、葬儀会社を通じて依頼するとスムーズです。
宗教によって供花の種類が異なる
宗教や宗派によって、適した供花の種類や色合いが異なります。
仏式の葬儀では白い百合や菊を中心とした生花が一般的です。神式では落ち着いた色合いのフラワーアレンジメントが選ばれやすく、キリスト教ではカーネーションや洋花を使った花籠が好まれます。
宗教によっては、造花や花輪を避ける場合もあるため、判断に迷うときは葬儀会社に聞くのが確実です。親族としての立場を示す供花だからこそ、宗教に合わせた選び方も大切になります。
返礼はあらかじめ辞退する
親族が供花を贈る場合、返礼品を辞退するのが一般的です。遺族は参列者からの供花や香典に対して「お返し」を準備する必要があり、親族まで対象にすると負担が大きくなります。
「返礼は不要です」と事前に伝えておけば、ご遺族の気遣いを減らせるでしょう。特に、親戚一同で供花をまとめて贈るときは、代表者から伝えておくとスムーズです。
遺族との関係性を考慮しながら、無理のない形で弔意を示す姿勢が大切になります。
親族が故人に贈る花は供花以外にもある

葬儀では供花が一般的ですが、親族が故人へ贈れる花はほかにもあります。宗教や式場の規模によって選ばれる種類が変わるため、正しい意味を理解しておくことが大切です。
ここでは、供花以外で弔意を表す代表的な花についてわかりやすく紹介します。
枕花
遺体が安置されている部屋に飾る花を枕花といい、親族や故人と親しかった知人・友人が贈るケースが多いものです。お葬式よりも前の段階で届けるため、供花とは役割が異なります。
白を基調とした百合やカーネーションなどの生花がよく使われ、落ち着いた雰囲気で故人への敬意を表すのが特徴です。
宗教によって選ばれる花が変わるため、贈る前に遺族へ確認すると安心です。家族の負担にならないよう、枕花も1基だけにまとめるなどの配慮が求められます。
花輪
葬儀場の外に立てる大型の供花が花輪です。地域の風習として今も利用されることがあります。親族が贈る場合は、故人への弔意を広く示す目的で選ばれ、立札に個人名や親戚一同の名義を記載します。
ただし、花輪はサイズが大きく、敷地の広さや周辺環境によっては、設置が難しい場合も少なくありません。そのため、持ち込みを控えてもらう斎場もあり、対応は地域や式場によってさまざまです。
また、地域によっては花輪を2基並べる習慣が残る葬祭文化もあり、地域性を踏まえた判断も必要になります。手配を考えるときは、葬儀会社へ事前に確認しておくと安心です。
献花
告別式で参列者が一人ずつ花を手向ける儀式である「献花」は宗教色が強く、キリスト教では白いカーネーションや百合を使うのが一般的です。無宗教葬や小規模な家族葬でも採り入れられることがあります。
親族が献花を贈る場合は、参列者が手に取りやすいよう、花屋や葬儀会社を通じて人数に合わせた本数を準備するのが自然です。
献花は、故人への別れを象徴する大切な行為なので、遺族の意向や式場の決まりに合わせて手配するとよいでしょう。
親族が贈る供花の種類

葬儀では、用意される供花の種類が複数あり、それぞれに特徴があります。式場の広さや宗教、喪家の意向によって選び方が変わるため、違いを知っておくと判断しやすくなります。
親族が贈る場面でよく利用される代表的な供花を紹介します。
フラワースタンド
式場に並べる供花のなかでも、スタンド型は存在感があり、親族が選ぶケースが多い形式です。百合やカーネーションなどを大きくアレンジした見た目が特徴で、祭壇まわりを華やかに整えてくれます。
1基あたりの費用相場は1万5千円〜3万円ほどで、名札には「親族一同」や個人名など、立場がわかる宛名を書きます。葬儀場の規模や宗派によって配置のルールが異なるため、事前に花屋や葬儀会社に相談しておきましょう。
花籠
籠(かご)に生花をまとめたタイプの「花籠」は、家族葬のような小規模な式でも飾りやすい供花です。落ち着いた色味でまとめられることが多く、スペースが限られた式場でも置きやすい点がメリットといえます。
費用は1万円前後から幅があり、予算に合わせてアレンジの調整も可能です。名札は個人名や夫婦連名など、故人との関係性がわかる書き方にします。
宗教や式場によって適した花が変わる場合があるため、手配前に葬儀会社へ確認するとスムーズです。
親族が贈る供花の手配方法

供花を贈るときは、どの窓口から手配するかで流れや確認事項が変わります。親族として失礼のない形で届けるためにも、選択肢ごとの特徴を押さえておくことが大切です。
花屋・インターネット・葬儀会社に依頼する場合の違いを分かりやすくまとめます。
花屋に手配する
地域の花屋へ依頼する方法は、仕上がりや色合いを細かく相談できる点が強みです。親族としての立場や祭壇の基調色を伝えると、適切なアレンジを提案してもらえます。
名札の書き方や宗派に合わせた花の選び方も相談しやすく、実際の完成イメージを確認しながら進められるのも安心材料です。
葬儀場への配送は花屋が手配してくれますが、式のタイミングに間に合うかの確認は必須です。費用の相場はスタンドで1万5千円〜3万円前後が目安になり、予算に応じた調整も行えます。
インターネットで発注する
発注の手軽さを重視するなら、インターネット注文が便利です。供花の種類・価格帯・名札入力が画面上で完結し、時間が取れない親族でもすぐに手配できます。
全国配送に対応しているサービスも多いため、遠方から葬儀に参列できない場合にも役立ちます。ただし、即日配送や時間指定ができないケースがあるため、通夜や告別式に間に合わせたいときは配送日の確認が欠かせません。
生花の鮮度やアレンジの仕上がりは店舗によって差があるため、口コミや実績を参考に選ぶと安心でしょう。
葬儀会社に依頼する
最もスムーズなのが、葬儀会社へ直接依頼する方法です。式場の規模・宗教・配置すべきルールを熟知しているため、遺族の意向に沿った供花を確実に手配できます。
親族間で連名にする場合の順番や、名札の書き方も案内してもらえるので、迷う場面が減るはずです。設置のタイミング管理や祭壇とのバランス調整まで任せられる点がメリットといえます。
急な訃報で準備に時間がないケースでも対応しやすい依頼先です。
供花を親族が贈るときによくある質問

供花を親族として贈る場面では「この対応で失礼にあたらないか」「兄弟でまとめて1基にしてよいか」など、細かいマナーで迷いやすい部分が多くあります。
実際に相談が多い質問を取り上げ、親戚として押さえておきたい基本を解説します。
供花に関する疑問は、近年の終活で話題に上ることも多く、事前に家族で話し合う人も増えています。
供花の代わりにお花代だと失礼?
故人への敬意を示す方法として、お花代を渡すこと自体は失礼にあたりません。
ただ、供花辞退の案内がある家族葬では、遺族が「祭壇をシンプルにしたい」という意向を持つことがあります。そのため、事前に喪主やご遺族へ確認してからお花代を包むと、より丁寧な対応になるでしょう。
香典や弔電も贈る?
供花を贈っていても、香典や弔電を合わせて届けることは問題ありません。むしろ関係性が深い親族の場合、弔意の伝え方が複数あっても自然です。
ただし、喪家から香典辞退の案内がある場合は、その決まりに従うことがマナーです。判断に迷うときは遺族へ確認しましょう。
兄弟または夫婦で供花を贈る場合は連名?
兄弟や夫婦で1基をまとめて贈る場合、連名にして問題ありません。
名札には、代表者名を中央に書き、横に「兄弟一同」や「夫婦連名」などの表記を添える形が一般的です。故人との関係性がわかりやすくなるため、祭壇や斎場の担当者にも伝わりやすい書き方といえます。
供花の連名は1基あたり何人まで?
1基に連名で記載できる人数は、葬儀会社によっても基準が異なります。一般的には2〜4名が見やすい範囲で、それ以上は文字が小さくなってしまうことがあります。
親族一同として出す場合は、代表者名+「一同」とする書き方がスッキリし、斎場側にもわかりやすい名札になります。
ご遺族の意向を尊重して弔意を示そう
供花を親族として贈る場面では、範囲や相場、名札の書き方など、気をつけたいポイントが多くあります。
最も大切なのは、ご遺族の意向を尊重しながら、無理のない形で弔意を示すことです。家族葬や供花辞退の際は控え、代わりに香典や弔電で気持ちを伝える方法もあります。
手配は花屋・インターネット・葬儀会社のいずれでも可能ですが、宗教や式場によって適した供花が異なるため、事前の確認が安心につながります。
故人との関係性を踏まえた丁寧な対応が、親族としての敬意になるはずです。
